ぱんびいき〜〜マカロンの巻〜〜

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世にも贅沢なマカロン食べ比べ  〜PIERRE HERME vs LADUREE〜
私はマカロンが好きだ、いや好きなはずだ。
しかし、あんなにステキな組み合わせのはずなのに、いかんせんグッと来るマカロンに出会えないまま、いつしか気持は離れてしまっていた。

それがある日、ほんのお土産をと買いに行った私に、衝撃の香りと歯ごたえをもってその情熱を取り戻してくれたのは、そう、そこはおフランス!!その名はLADUREE(ラデュレ)!!
(フランスのパン自慢はこちらからどうぞ)

そのLADUREEが満を持して日本でオープンするとなっては、それはもう食べないわけにはいかないではないか!!!

そんなわけで、ひと夏の思い出並の気持ちの高ぶりを、しつこく形に残してみました。
せっかくなので同じフレーバーのものは、LADUREEにも在籍していたというピエール・エルメのマカロンと食べ比べてみることにしました。
ああ幸せだ。

あ、ものすごく偏った完全なる備忘録ですので、全く面白くないです。すみません。

PIERRE HERME
(ピエール・エルメ)
LADUREE
(ラデュレ)
包装
白いビニールの袋に黒字でロゴがあるのみのシンプルな袋。紙袋の場合もある。
箱は側面が赤、上が白の長方形の箱。
包装
しかし、その上に無造作に保冷材がテープで止めてあって、ワクワクしながら出したのにちょっと萎える・・・。エコといえばエコ?
包装
蓋は美しく真ん中で重なってシールで留めてあるが、シールの粘着力がえらく強く、驚くほど開くのが困難で更に萎える・・・。まあ、これはたまたまなんだろうけど。

包装
中には包むようにセロファン紙で覆われてシールで止めてある。個数によっては箱入りではなく、ビニール包装のい場合もある。

4つしか買わなかったので、マカロンは立てずに横に入っていた。しかしエルメのマカロンはラデュレに比べてクリームが柔らかく、すぐに上下がわかれる位なので、夏場は立てて並べたら下に染み出しそう。

包装
紙袋はグリーンのしっかりした紙袋。薄いベージュの紐の持ち手が太くて綺麗。
自宅用折り畳み緑箱は中敷も薄紙もはなく直接入れる9個入。それより小さい4個入もある。
包装
この緑色がthe ラデュレ!のイメージだが、有料のプレゼント用の箱は、このトーンで他に数色用意されていて悩ましいところ。
保冷材は、ラデュレのベージュの紙ナプキンに包んで、箱の横に入れてあった。

ラデュレのマカロンは、上下がほぼきっちりと閉じていて、エルメのように横からクリームが出にくい構造。
従ってこうしてキッチリ立てて入れてもクリームが染み出すような問題は特になさそう。
しかし、箱に何の紙も敷かずにザクッと入れてあるところは、さすがフランスらしさというところか。
包装
マカロンはフランスでも同じで、モナコで作って空輸されるそう。
フランスには、この倍くらい大きいマカロンもあって、食べ応えもあってなかなか楽しいのだが、残念ながら日本では発売されておらず、フランス限定。

店舗概要/マカロンの種類
パティスリー界のピカソと言われたピエール・エルメ氏はフランスのフォション、ラデュレと大御所を経て、自らのブランドを立ち上げ、日本では東京のニューオータニを皮切りに、青山店、新宿伊勢丹や日本橋三越等、数店舗展開中。

マカロンは2008年8月後半現在種類は
シトロン(レモン風味のクリーム )、ローズ(ローズ風味のクリーム)、カラメル(フレール・ド・セル入りカラメルクリーム)、ショコラ(ビターチョコレートガナッシュ )、ヴァニーユ(バニラ入りホワイトチョコレートガナッシュ)、マロン・エ・テ・ベール・マッチャ(マロングラッセ入りクリーム、抹茶クリーム)の6種。

残念ながらピスタチオは9月後半〜ということでした。
マカロンの日持ちは4日。マカロン1個税込み231円。
店舗概要/マカロンの種類
1862年にパリ8区のロワイヤル通りに創業して以来、ロンドン、モナコ、ジュネーブ、ロザンヌに続き、東京に一号店をオープン。フランスでは定番のお土産だったが、あまり日本の知名度は高くなかった。
2007年には映画マリーアントワネットの華やかなsweetsをLADUREEが担当したことで、日本での知名度は以前より上がったかも?

マカロンは焼いてクリームをはさんだ後48時間寝かしてから売り場に。マカロンはフランスと同じく、モナコで作られて空輸されてくる。
2008年8月後半現在、種類は
カフェ/フルール・ド・オランジェ/ショコラ/フルイ・ルージュ(数種のベリー)/キャラメル・フルール・ド・セル/セドラ(南仏ライム)/レモン/ピスタッシュ/ヴァニーユ/プラリネ/ローズ/ノワ・ド・ココ/マロン/フランボワーズの14種
マカロンの日持ちは3日。マカロン1個税込み231円。
ローズ
ローズ

ローズに限っては、少し暖まってしまっての比較。
厚みもあって、形もぷっくり膨らんでいて美味しそうだが、予想以上に生地の内側が柔らかい。時間のせいかクリームも大変柔らかく、上下のマカロンが簡単に離れてしまう程。
色は青が強いピンク色で、バラのイメージに近い。
マカロン生地は気泡が大きく立ち上がっていて丸くフンワリ、とてもジューシー。夏できちんと冷えていなかったこともあるのか、かじると柔らかくシャクシャクとすぐに潰れ、中のクリームがはみ出してくる。潰れるので外はひび割れてポロポロ落ちる。

香りはラデュレに比べてしまうとかなり大人しく、ローズの香りがするかな?程度だが、馴染みやすい味わい。
ローズ
ローズ

ローズに限っては、少し暖まってしまっての比較。
厚みはこちらのほうが薄い。エルメに比べると表面が平らで見た目はちょっとそっけないかも。クリームは柔らかいのに外に漏れるつくりではなく、上下の生地がしっかりとくっついていて簡単には離れない。
色は少し黄味が強いピンク、エルメと比べると色の違いは一目瞭然。
モナコから発送する際、一日置いているというからか、生地は落ち着いていてかじっても潰れず、ひびがあまり入らない。
シットリしっかりしていてポロポロこぼれるのは外側のほんの少し。

香りはあまり日本ではお目にかかれないほど、ツンと大変高い。ツンと高いが、いわゆる芳香剤のようなローズの嫌味な部分は上手に消し去って、お菓子として上品な味わいだけ残している。
左エルメに右ラデュレ(ローズ)
エルメのほうが丸くて背が高く、クリームが見えている。ラデュレは平たい。色も随分違う。真夏で温まってしまったせいか、エルメは生地がつぶれやすい。
ローズ比較ローズ比較
シトロン
シトロン

シトロンは意外にもエルメのほうが香りも酸味も強い。
レモンの果汁を舐めたスッパさをそのまま再現したのかと思うほどに強い。強い酸味とそれに伴う甘味が、食後強烈に残ってしまい、余韻というには少し重い。
ローズの失敗を糧にキチンと冷やしたこともあって、食べた時ローズほどクリームがはみ出ないが、やはり生地が丸く大きいだけあって生地のみのネットリした歯ごたえが最初に強く残る。野性味溢れる味。
レモン
シトロン

香りは穏やか。弱くはないが、エルメほど強くない。
酸味ばかりではなく、レモンの皮をおろした香りのように、ほんのりとした柔らかい香りが漂う。
甘さとうまくマッチしていて余韻も爽やか。

ローズと同じく生地とクリームは見事に融合一体化していて、食べている時に生地はこう、クリームはこう、という差別はつきにくい。
左エルメに右ラデュレ(シトロン)
生地が黄色いので葉書を薄い茶色にしてみました。高さの違いがわかるかな?ローズほどではないけれど、色合いはやはり少し違います。

シトロン比較シトロン比較シトロン比較
ヴァニーユ
ヴァニーユ
どちらも生地にバニラの粒が見えるが、こちらのほうが粒が大きいようだ。ラデュレに比べてほんの少し色が濃い。
バニラ入りホワイトチョコレートガナッシュ入というだけあってなるほど、喉に突き刺さるようなガツンとした甘さ。
エルメは生地が丸く厚いだけあってめり込むような歯ごたえの後に、喉の奥から盛り返してくるような、口の中を十戒の海のように真っ二つにカチ割るような、強い香りと甘味のクリームにたどり着く。
ボリュームは大きく、食べた後も喉の奥にしみ入るような甘さで思わず飲み物が欲しくなる。
ヴァニーユ
ヴァニラ
このサイズでは確認できないが、細かいヴァニラの粒が生地に練りこまれている。

相変わらず生地とクリームが美しく一体化しているラデュレは、口の中の鼻の真下というのか、口の真ん中でフワッと丸く華やぐような香り。
なんだか懐かしいような気もするのはなぜだろう。

見た目は一番近いのに、バニラの香りのたち具合がピエール・エルメとは全く違う一品。
左エルメに右ラデュレ(ヴァニーユ)
買って二日ほど経ってきたので、エルメのマカロンもシッカリしてきたのか、食べてもあまり割れなくなった。
ヴァニラ比較ヴァニラ比較ヴァニラ比較
カラメル(フレール・ド・セル入りカラメル風味クリーム)
カラメル

キャラメルはエルメとは別の日に撮影。
フルール・ド・セル(塩田の水面に最初に浮かんだ塩をすくい上げたもの)が入っているのは、塩キャラメルの元祖フランスならでは。
カラメル
柔らかいクリームにほんのりとカラメルの香りがついていて、肉厚で柔らかいマカロンと一体化。エルメのマカロン全般に言えるけど、これはまさしくケーキのよう。
甘味は強いけど、上品なバランス。
塩キャラメルというほどではないけれど、
キャラメルはどちらもフレール・ド・セル(塩田の水面に最初に浮かんだ塩をすくい上げたもの)が入っているのに、全く違うタイプになっているとこが面白い。
キャラメル・フルール・ド・セル
カラメル

キャラメルはエルメとは別の日に撮影。
フルール・ド・セル(塩田の水面に最初に浮かんだ塩をすくい上げたもの)が入っているのは、塩キャラメルの元祖フランスならでは。
カラメル
全くエルメと名前は同じなのに、ラデュレのクリームは、ネットリとした柔らかいキャラメルを滑らかにしてそのまま入っている感じでゴージャス!!のび〜〜るキャラメルが程よい固さでマカロンとマッチ。↑このマカロンだけ、ちょっと中身がもれてるのを見てもネットリ感がおわかりいただけるかと。
それほど塩キャラメル!という感じはないけれど、本当にキャラメルが美味しい。
他のマカロンとは一線を画す、独特の味わい。人気があるのも頷ける。
マロン・エ・テ・ベール・マッチャ
マロン

外にキラキラ輝く銀箔?がまぶしてある。そしてこの白いマロングラッセ入りクリームの真中に抹茶クリームが入っていて渋みが残って美味しい。
抹茶はこういうちょっとしたところに苦味を効かせるっていうのが素晴らしい使い方だと思う。
ボケちゃったけど、真ん中にほんの少し緑色が見えるのわかるかな?
マロン

大変素晴らしいコンビネーションで、手が混んでてビックリ。


ショコラ
外にはココアがまぶしてあり、ビターチョコレートガナッシュが中に入っている。
ショコラ
これは柔らかくてなめらかなチョコガナッシュがドッカリ。
カラメルと同じく肉厚で柔らかなマカロンと一体化してケーキのよう。

ショコラ
でもビターチョコなので甘すぎず、今回食べたマカロンの中で一番バランスが良いかも。
プラリネ
プラリネ
薄茶色に白いクリーム。さわやかな香ばしい香りとあっさりクリームがマッチして意外にも軽い味わい。

ピスタチオ
ピスタチオ
ミントのように香りがとんがっていて、香料が鼻につくような、そんな感じ。うーん、こんな感じだったっけ?と唯一疑問の一品。

カフェ
カフェ
ほんのりした苦味というより香ばしさのクリームが薄めのマカロンとマッチ。シンプルにコーヒーのお供にいい。

フルイ・ルージュ
フルイ・ルージュ
つぶつぶのベリーがとてもジューシーで酸味が光る。とっても華やかな香りなので、これを食べるなら最後か、これを一つだけ、がいいのでは。

ココナツ
ココナツ
噛むとシャキシャキ感が残ったクリームと軽いマカロンが一緒になって、美味しいココナツクリームを食べているみたい。
ココナツは、独特の鼻に残る香りは抑えてあるので、ココナツが苦手な人でも歯ざわりが平気なら意外と大丈夫かも。
エルメのマカロンを食べて
エルメのマカロンは全体に丸く、生地も膨らんでいて可愛い。
横から見て、クリームが見える形をしていて、引き離すこともできる位に柔らかいクリーム。
生地は外はサクットしているが、中はタップリお酒を含ませたスポンジのようにネットリとしていて気泡は大きい。生地が大きめで、クリームの存在感も大きく、クリームを生地でサンドしたといった印象。

しかし、ラデュレと同じ値段設定で、クリームや生地の一つ一つに凝りに凝った作品は、もはやこれはマカロンではない。
マカロンの域をはるかに超えた1つの作品、すでにこれは別のsweetsに昇華していると言えるのではなかろうか。

1つに対する満足度は大変大きいものなので、横並びにいくつも食べるのには向かないが、ケーキまでいかないけれどしっかり甘いものが食べたいときには最適の一品である。
ラデュレのマカロンを食べて
エルメに比べるとマカロン生地は平たく、薄い。
上下の生地はしっかりと抱き合ってくっついていて、クリームは生地と同じ色合いのものが多いのもあって、垣間見える程度。生地はサクサクネッチリとはしているが、生地が平たく、寝かせているからかどっしり落ち着いている為、クリームと一体となって、1つのマカロンとして味わえる。

エルメに比べてシンプルなマカロンではあるが、シンプルだからこその質のよさ、香りのよさ、歯ごたえのよさ、どれをとっても素晴らしく、この生地のドッシリ感は、ありそうでなかった。
やはりこれぞ、キングオブマカロンの堂々たる貫禄。
素晴らしい。

今までのフンワリの中にネチョっとしたクリームのマカロンに疑問を持ったことがあるならば、一度ラデュレのマカロンを体験してもらいたい。